活動報告
【ゲームクリエイター様向け体験会】
先日、とある大手のゲームメーカーで、ゲームクリエイターやアニメーターさんに向けて基礎アクションの体験会を開催させていただきました。
その目的は、我々がどうやってモーションを「カッコよく」「スムーズに」「大きく」「派手に」「自然に」といった【説得力のあるモーション】を構築・アジャスト・提案させてもらっているのか。
それらの理屈を知っていただくことで、データを持って帰ってもらうだけでなく、それらをさらに魅力的に演出するヒントをご提供できるのではと考えたからです。
基本的には、これまでモーションキャプチャーの撮影現場で、プレゼンさせていただいて喜ばれてきたものを体系化したものです。
今回はその中でも、骨・円・半・溜・影の5つの理屈のお持ち帰りいただくための体験会でした。
説明会ではなく体験会とさせてもらったのは、話だけを聞いて頭で理解するより、簡単な動きを利用して体験することによって、体で理解し応用が効くのではと考えてのことです。
・骨(エネルギーを逃さない為の骨の一致)
・円(エネルギーをスムーズに伝える円の動き)
・反(エネルギーを増幅させる反発力)
・溜 (エネルギーを増幅させるバネ)
・影(エネルギーを支配の外へと届かせる為に)
これらは全て、エネルギーを増幅させて行く為のフィジックスになります。
物理的に嘘を付かないことで、ユーザー・視聴者の感覚を引き込み作品に没頭していただけると思っております。
もちろんその先に誇張や屁理屈で助長しなければならないことは理解していますが、人間である以上まず五感が基礎になること間違いないですからね。
いろんな流派がありますが、ゲームやアニメに適した「色が無く、加工しやすいエネルギー」にこだわって体系化しております。
当日はスタジオを用意してきただき、ときにミットを打ち、ときにデモンストレーションなども行いながら進めさせていただきました。
けしてしんどいことをやって頂くつもりではなかったのですが、みなさん楽しんでいただけたのか、汗だくになるまで取り組んでくださいました。
体験後のフィードバックで
「今までアクターさんの動きが綺麗なのはわかっていましたが、それがなぜ美しいと感じるのか説明も出来ず理解も出来ていなかった。 今回の体験会でそれが理解できて、とても得るものが多かった」
という嬉しいお言葉もいただけました。
動き全体ではなく、動きの各要素を分解して理解することで、どこで違和感が生じているのかを理解する。
それがわかればアクターに指示を出すときも、後でデータ修正する時も、手付けでアニメーションを作るときにもヒントになると思うのです。
クリエイターとアクター間、そしてクリエイター同志の間でも、新たなコミュニケーションツールとしてこれらの理屈がお役に立てればと考えております。
以上、体験会の報告でした。
また近日中インフォメーションをまとめますので、よかったらご依頼くださいませ。
杉口