モーションアクターやスーツアクターとして業界の先頭を走り続ける杉口秀樹が、埼玉県に鍛刀道場を構える『刀王』こと川﨑晶平 刀匠へ、一振りの刀を作って欲しいと願い出た...!!晶平刀匠は現代に於いて相州伝(そうしゅうでん:刀伝播の五箇伝の一) を伝える刀鍛冶のうち、もっとも高い極みに達している一人として評される名匠。その名匠が、作刀工程の公開を快諾してくれた 事から、この動画シリーズの制作はスタートしました! この動画シリーズは、杉口が晶平刀匠へ依頼した刀の制作過程...鉄の塊が美しく研ぎあげられた日本刀の姿へ生まれ変わる迄 と、さらに杉口が、出来上がったその刀を用いた演舞を披露するまでを追う、これまでになかったドキュメンタリーです。
【主な登場人物】
杉口秀樹 ( Hideki Sugiguchi ): 株式会社モーションアクター代表。
「SUG-AFTRA stunt performer」。日本 XMA 界の第一人者。モーションアクター歴 20 年のベテラン。 驚異の身体能力でハリウッド含め国内外の作品に多数出演。出演作品は下記リンク先をチェック!
川﨑晶平(Akihira Kawasaki):刀鍛冶
現在相州伝(そうしゅうでん:刀伝播の五箇伝の一)を伝える刀鍛冶のうち、最も高い極みに達している一人として評 される名匠。
刀鍛冶の川﨑晶平刀匠が株式会社モーションアクター代表杉口秀樹の為に日本刀を作るこのシリーズ、早くも第六回目となりました。
前回は、上鍛え(Agegitae)を終えて芯鉄(Shingane)と刃鋼(Hahagane)を鍛接するところまで進みました。今回は、その両側に皮鉄(Kawagane)を貼り付ける「造り込み」と、造り込みをした鉄を長く伸ばしていく「荒延ばし」の工程です。
【見どころ】
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晶平刀匠による工程の説明です。
杉口の日本刀は本三枚という構造で制作して頂いています。その制作過程の中でも、晶平刀匠は「公開したくない」のが今回の工程。
杉口も撮影隊も、刀匠の集中を妨げないように細心の注意を払って撮影しました。
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刃鋼は皮鉄と素材が同じです。しかし、皮鉄より1~2回ほど多く折り返し鍛錬をします。
晶平刀匠の計算では、1回の折り返しで炭素量が0.03%程度減るそうです。
炭素量を減らした刃鋼は焼き入れをすることで硬度が増します。
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1つ目の皮鉄を芯鉄(と刃鋼がくっついた状態)へ合わせます。よく見ると、芯鉄と皮鉄はほぼぴったりの大きさです。メジャーを使ってもいないのに、刀鍛冶にはこれが予想できるのです。
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造り込み(Tsukurikomi)の開始
いったん二つを重ねて火床(Hodo)で沸かします。鉄が赤くなったら火床から取り出し、藁灰と泥をまとわせ、火床で沸かし、接合します。先手に注目してください。これまでの鍛錬の音や火花との違いがわかりますか?
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下島房宙刀匠の登場。この動画シリーズではもうすっかりおなじみですね。いつもありがとうございます。
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大鎚を手のように使い、鉄を丁寧に重ねて揃える様子が素敵です。
2つ目の皮鉄は少しだけ長めに作りましたが、この段階の芯鉄とぴったり同じ長さです。
晶平刀匠はこれを計算していたのです。
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2つ目の皮鉄を芯鉄へ合わせます。最初は重ねて沸かすだけです。
鉄が赤くなったら鉄の間にホウ砂(Housha)を挟み、藁灰と泥で包み、火床で沸かし、鍛錬します。
先手が振るう鎚音は、最初は控えめ。まずは丁寧に鍛接するためです。
そして徐々に、力強い鍛錬へ変わっていきます。
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鉄の形の変化に気が付きましたね?
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杉口、出番です。
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房宙刀匠も撮影隊に参加?
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横座と先手の息がぴったり合ってこそ、良い鍛錬ができるのです。
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荒延ばしが始まりました。鉄を打ち叩くだけで、どんどん棒状に長く伸びていきます。
ここからラストまで、鉄の激的な形状の変化をお楽しみください。
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火床から転がり出た炭を指でつまんで火床へ戻す晶平刀匠。
熱くないのでしょうか・・・
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鉄はさらに長く、平たくなっていきます。
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「よし・・・・・・・・完成」。の一言。
参加者全員が一斉に拍手をしたほどの、迫力のある熱のこもった仕事でした。